こんにちは。
太陽の丘クリニック、医師の豊田美都です。
今日は、皮膚の外用薬についてお話ししたいと思います。
時々、ステロイドの外用薬と保湿剤を混ぜて長年使用している患者さんがいらっしゃいます。
これまで通っていた病院が閉鎖されたとか、引っ越しに伴って薬を処方してほしいと
太陽の丘クリニックに来られることもあるのですが…
ステロイド外用薬は、チューブの薬ですが
保湿剤とステロイドの混合薬は、容器に入っているので塗りやすく、便利のよい薬です。
けれど「皮膚疾患 最新の治療 2015-2016 南江堂」では巻頭トピックス、
外用薬の正しい使い方/間違った使い方の中で
外用薬を保湿剤を混ぜて(薄めて)使用しないと明記してあります。
その理由は
・もともとステロイド軟膏は、保湿の機能を備えている
・ステロイド外用薬を保湿剤と混合するとステロイドの薬剤濃度が下がり、
治療効果が落ちる。
・ステロイドを保湿剤で薄めても、長期に使用すれば皮膚萎縮や血管拡張などの
副作用はみられる。
ことなどが挙げられています。
私も大学病院に勤めていたころ、皮膚科の教授から(じゅくじゅくとただれた湿疹に使う重層法のための)亜鉛華軟膏とステロイドを混合することは問題ないけれど保湿剤とステロイドは混合しないようにと指導を受けたことを覚えています。私の診察では、患者さんの強い希望がある場合を除いて、基本的にステロイド外用剤は単独で使っていただくようにしています。 それは、漫然とステロイドを使うのではなく短期間に症状を抑えて、できるだけ早い段階で休薬期間を設けるあるいは保湿剤へ切り替えていくことが大切だと考えるからです。
他にもよく「皮膚科に通っているのですが、なかなか治りません。」と受診される方がいらっしゃいます。けれど、よく話を聞くと薬を塗っている間はよいけれど、薬がなくなると少しずつ症状が再燃し、ほとんど診察も受けないまま、薬だけもらいにいくという場合が多いようです。
同じ薬を使っていても、薬の塗り方次第で治療効果は変わってきますし
ステロイドを塗るのをやめて、すぐ症状が再発するようなら
徐々にランクを落としたり、再発しないようなスキンケアをすることも大切です。
さらに皮膚症状の原因となっている体質や生活習慣にも目を向ける必要があります。
漫然と薬を使っている、
病院に通っているけれど治らないなど
皮膚症状でお悩みの方がいらっしゃれば、
ぜひ一度、太陽の丘クリニックにご相談ください。
ブログランキングに参加しています。 応援クリックをお願いします。励みになります!
お問い合わせは、こちらから
太陽の丘クリニック
診療科目:皮膚科・内科・心療内科
療時時間:10時~12時 14時~18時
休診日:火曜日(土日・祝日も診療を行っております)
TEL:092-663-2100 (予約制)
当院は予約制となっておりますので、事前にご予約のうえおこしください